同族経営を応援する千葉県柏市の経営コンサルタント古賀光昭

 

  夫婦で経営、意見が違うのは良いことですよ      

中小企業では、ご夫婦で経営をされているところが結構あると思います。

夫婦で意見が合わないとか、考え方が違うということで、困っておられる方も多いのではないでしょうか。

私はご夫婦で経営をされていて、意見が違うのはいいことだと思っています。

性格が違うというのも正解だと思います。

 

例えば、ご主人が「ものすごくポジティブ」で、奥様が「すごい慎重な性格」というのもあるでしょう。

あるいは、ご主人が「お金の投資をバンバンするタイプ」で、奥様が「しっかりとしめるタイプ」というのもあるでしょう。 

また、ご主人が「性格がきつい」けど、奥様が「優しい」とかあるでしょう。

まぁ、色々なパターンがあると思います。 

でも本当は、夫婦というものは「本質は似た者同士」ですよね(笑)。

 

しかし、本質ではなく、表面に現れてくるのものは違った部分が出てくるので、違ったタイプに見えるのではないでしょうか。 

言うなれば、本質は「似ているので引きつけあって」、表面は自分にないものを持っているような気がするので「惹かれ合う」のだと思います。 

そこで、夫婦で経営をしていると意見がわかれることが多くあると思うのですが、意見がわかれることはいいことですよね。 

慎重な性格の妻と、とことん前向きな性格の夫だから、経営のバランスが良いと思いますね。 

あるいは、一方(妻)がお金をきちんと管理して、一方(夫)がお金を使って打って出るタイプならバランスが取れていますよね。 

両方同じような性格、考え方をする夫婦の場合、うまくいっているときはいいのですが、ダメなときは止める人がいませんので、危険な面があります。 

夫婦で経営会議をすると、いつも夫婦で意見が対立するという会社もあると思いますが、意見の対立はリスク管理の面からは良いのだと考えてくださいね。 

タイプ、性格の違う夫婦で経営をされている会社はラッキー♪ですよ。

 

  夫婦共に相手の強みに着目しましょう

何年か夫婦をしていますと、相手の足りないところが目につくようになると思います。 

妻の側からは、夫がもっと優しかったらとか、もっと仕事ができたらとか、もっと思慮分別があったらとか、もっと若々しかったらとか、様々な面に「足らないところ」を見ていることもあるでしょう。

あるいは、夫の側からは、妻がもっと優しかったらとか、もっと若々しかったらとか、もっと無口だったらとか、夫側からも妻の足りないところ、不満なところが見えていると思います。  

これが家庭だけではなく、経営にまでもちこまれると、経営者同士でお互いに足りないところを攻めてしまい、会社がうまく回らないことになってしまいますね。 

 

ただ、私は思うんですが、30歳、40歳となって、相手の足りないところ、いわゆる「弱み」に着目しても仕方がないのではないかと思います。  

ドラッカー「弱みによって何かを行うことはできない」と言っていますように、経営者夫婦でお互いに「できないこと」をやろうとしても無理があります。 

 

ですから、「できること」、いわゆる「強み」に着目するといいですよね。 

夫婦共に、相手の強みに着目して、強みを生かす方法がいいと思います。  

必ずご主人にはご主人の強みがありますし、奥様には奥様の強みがあります。 

最初は「そんな強みなんてあるかな?」と思われるかもしれませんが、必ず強みを持っていますので、それを見つけてください。

いいところを探そうと思っただけで、コロッといい方向へ流れが変わりますよ! 

 

なぜなら、今までは足りないところを見るマイナスのエネルギーですけど、強みを生かそうと思うとプラスのエネルギーになりますから。  

そして、それらの強みを夫婦で一緒に活かす方向で考えるといいですよ。 

 

また、夫婦二人の強みを合わせても、足らない強みがあると思います。

自分達は持っていないけど、会社には必要だ思われる強みです。 

それらは、その分野に強い人材を採用するか、専門家を顧問として頼めばいいんです。  

夫婦でお互いに素晴らしいところを認め合って、夫婦の強みを生かしてください。

必ず会社にとって大きな力になりますから! 

 

  夫婦間のストレスをどう解消するか?

夫婦で経営をされていますと、仕事と家庭(プライベート)が“ごっちゃ”になって、常にストレスを感じておられる夫婦も多いのではないでしょうか。

仕事とプライベートの境目があいまいになり、「気を休める時がない」と思っておられるかもしれません。 

それゆえ、夫婦の会話も仕事の話ばかりになり、ストレスの原因になってしまいます。

  

では、どうやってストレスを解消していくかということになりますね。

まずお薦めするのは、お互いに一人になる時間を作ることです。

会社以外の場所、家の中でもいいですが、できれば外で孤独になる時間を持つといいと思います。

この時は配偶者に干渉せずに、一人にさせてあげることですね。

お互いに「そっとしておいてあげる」ことです。

 

また、大抵の会社では奥様が社内に残り、ご主人が社長として外出していることが多いと思います。

それゆえ、社内にいる奥様の方によりストレスが溜まりがちです。

 

社内にいる奥様は、なるべく出かける用事を作られて、社外の人と話す機会を作るといいと思いますね。

先に述べたのは孤独の時間の勧めですが、逆に社外の人と接する機会を持つ方法ですね。

 

仕事に関連するビジネス系のセミナーに行くのもいいですし、スポーツジムに行くのもいいです。

何か外の刺激に触れることですね。 

 

2つ目は、夫婦二人で行動するパターンです。 

時間を作って会社以外の場所に二人で出かけると良いと思います。

余裕があるなら、高級ホテルのレストランで食事をして宿泊してもいいですし、日帰り温泉旅行でもいいかと思います。 

意識的に夫婦で職場を一瞬離れる時間と空間を作ることですね。

 

経営者ですから長い時間、会社を空けることはできないと思いますから、短時間でもいいですから、美味しい物を食べに行くとか、映画を見に行くとか、ショッピングに行くとか、夫婦で一緒に楽しむ時間を作ってみてください。

 
男性はこういうのをおっくうに思いがちなので、毎月のノルマ(笑)にして出かけるといいですね。 

 

それから3つ目は、

信頼出来る人に、経営のこと、仕事のこと、社員のこと、プライベートな悩みを話すことです。 

経営コンサルタントとか、顧問とかに、ストレスになっている会社の話をストレートに話すといいと思います。 

話すことでストレスの解消にもなりますけど、話しながら問題が整理できるところもたくさんあります。 

自分達のプライベートな話も、仕事の話も、全部受け止めて聞いてくれる人を見つけ、その人へ話す機会を持つと良いですよ。

 

ストレス解消の方法を述べてみました。上手にストレスを解消して、夫婦経営を成功させてください。 
 
夫婦円満は、商売繁盛のポイントですね! 

 

  社長(ご主人)のプライドを立ててあげる

 夫婦で経営をされている奥様へのアドバイスとして、ご主人のプライドを立てることをお勧めします。

男性はプライドで生きています。

これはどんな男性も同じです。

 

「私の主人なんて、プライドを持つようなキャリアも何もないですよ。」と笑っておられるかもしれません。 

しかし、プライドは俗に言う“エリート”だけが持ってるものではありません。

戦士みたいな、たくましい男性だけが持っているものではありません。

 

「へー、あんたがプライドねぇ。どこが?!」と旦那さんを見て思うかもしれませんが、男だったら、誰でも持っているのがプライドなんですね。

これが立たないと男は生きていけないのです。

 

プライドを傷つけられると、ポキッと折れてしまうか、怒り出すのが男です。

面倒くさくて、ややこしいですが、そうした生き物だと、笑って許してあげてください。

 

ご主人と一緒に経営をしていたら、プライドのところは気をつけてあげると良いです。

上手にプライドを立ててあげる、あるいはプライドを守ってあげると良いと思います。

具体的に何をしたらいいかといいますと、ご主人が出したアイディアや提案を受け入れてあげることでしょうか。

ご主人はご主人なりに、考えて「これだ」という提案を奥様に出してくると思うんです。

ところが奥様は「また、わけわかんないこと言ってきた。どうしようもない人だ」とか思っています。

すると、ご主人はプライドが傷ついて落ち込んでしまうか、怒りだします。

だいたい夫婦関係でうまくいっていない家庭は、ご主人のプライドをうまく立てていないところが多いかと思います。

プライドを大切にしてあげてください。

 

奥様はご主人のプライドの部分が分かりにくいかと思います。

一つのコツとしては、ご主人がこだわる部分や行動、言動に注意してください。何度も言うことなどもそうですが、そうしたところにプライド、誇りのようなものがあります。

 

奥様は家計の延長線上で会社経理を見ていたり、家の旦那の延長線上に社長を見たりしています。

ところがご主人である社長は、家の延長線上に自分を見ていないのです。会社の社長、組織のトップである自負があります。

お金に関しても、家計的な発想はなく、会社という組織のお金であるという発想をします。

そこで奥様と社長の考えのズレが起きるのです。

どのような規模でも、社長を続けているということは立派なことです。

社長に対し敬意をもって支えてあげるのが良いと思います。

 

 

  社長(ご主人)の気分の上下に悩まされている奥様へ
 
ご夫婦で経営をされていて、例えば、旦那さんが代表取締役、奥様が取締役という会社は
多いでしょう。
 
そうした会社で奥様は、ご主人である社長の気分の上下に悩まされることはないでしょうか?
 
会社の売上がいいときには有頂天になり、逆に業績が落ちると気持ちも大きく落ち込んだり、 あるいは社員との揉め事があると腹を立てたり、くよくよしたりしている旦那さんへの対応に困っている奥様も多いことでしょう。
 
「うちの旦那は、なんでいつもこう気持ちが安定していないの??」と思っておられるのではないでしょうか。
 

リーダーには「上司のいるリーダー」「上司のいないリーダー」の二種類があると言われます。

「上司のいるリーダー」とは、社長以外の管理職者ですね。課長、部長、平の取締役です。

「上司のいないリーダー」の典型は社長ですね。
 
まさにご主人である社長は「上司のいないリーダー」で、いざというときには全て自分で責任を取らなければならない職責です。
 
 

また、「上司のいるリーダー」は、頼るリーダーや上司が上にいますが、社長にはいません。

逃げ場もなく、頼る人もいない存在が社長です。

 

だから、周りから見ると、ちょっとしたことのように思えても、愚痴をウジウジ言うようなこともあるでしょうね。

「何であのとき、そうした判断をしたのだろう。」とか、「ああするんではなかった。」とかですね。

まぁ、その愚痴に付き合わされる奥様は大変だと思います。

 

しかし、そんなときはドン!と構えてあげてください。

 

「まぁ、いいじゃん!いい勉強になったと思えば♪」とか、

「ちょっとした投資をしたと思えば、いいよ♪」とか、

「次、同じことをしなければいいだけじゃないの♪」とか、

「いいように考えよう!」とかですね。

 

逆に会社の業績が上がって社長が天狗になっているなと思う時は、引き締めてあげてください。

ビシッとです!(笑)
 
 
結局良い時も悪いときも、社長の最後の支えになるのは奥様です。

奥様次第で社長はどうにでもなります(笑)。 

夫婦円満が商売繁盛の秘訣ですよ ♪