仕事でミスをしたときの考え方

 今回のテーマは「仕事でミスをしたとき」についての対処をお話しします。

ミスは嫌なものですが、仕事をしていると何らかのミスはありますよね。

期限までにしなければいけなかったことをしなかった。
物を壊したり、失くしたりしてしまった。
間違ったところに書類を送ってしまった、などなど。

私ではありませんが、以前いた会社で、見積書を間違ったお客様へ送ってしまったというミスがありましたね。他社の方に安く売っているのに気づかれ、気分を害されていました。また、お客様に仕入額一覧表を誤って送った人もいました。

「すみません」では済まないようなミスってあるものです。


では、ミスをした時の対処です。

まず、つらいでしょうけど、上司に真っ先に報告しましょう。正直に話してくださいね。

ここで変にごまかすと後でつじつまが合わなくなってくるし、対応を誤ってしまうことがあります。

ミスの経緯と、どのような影響が出るかを、具体的に上司に伝えましょう。

そしてお詫びをして、今後の出来うる対処を考えます。

一つだけ対処方法をあげるのではなく、ミスをした時には複数の対処をあげます。それも、紙に書き出した方が冷静に考えることができるのでお勧めです。

箇条書きに対処を書いて、それの効果を書き出してみます。その中でベストの対処を選び、すぐにリカバリーショットを打ってください。


それから、実際の対処以外に、自分自身の精神的な部分のケアがあります。ミスが大きければ大きいほど、心に傷が残ることがあります。

ま、言えることは、「ミスは誰でもする」ということです。どんな優秀な人でも失敗やミスはしますから、自分だけではないんだと思った方がいいですよ。

そして次に同じようなミスをしないように気を配りましょう。

気を配るだけではなく、組織でミスをしないシステムを取ることも大切です。自分の仕事に上司のチェックが入る体制にすればミスを減らせるので、上司とともにミスを減らす方向で仕事を進めましょう。

「ミスをしたら、その分をプラスの仕事で取り返す!」
と考えるくらいがいいですね。

 

    上司とうまくいく方法とは?

社内の人間関係で最も難しいのは、上司部下の関係だと思います。

そこで今回は、上司との関係をうまくいく方法についてお話をします。

部下の意識として、第一に持っていただきたいものは、「上司が何を部下に望んでいるかを推測する」ことです。

上司は自分(部下)に対して「何を期待しているのか」、「何をしてほしいと思っているのか」を想像するようにしましょう。

例えば、上司は部下に「早く仕事をしてほしい」と思っているとします。

しかし、部下の方は、上司は正確な仕事を望んでいると考えて、じっくりと時間をかけてしまい、上司から「どれだけ時間をかけているのだ」と叱られることがあります。

あるいは、上司は「自分が判断するための材料だけを部下に集めてほしい」と願っているのに、部下は自分が判断したことを上司に告げて、「お前の判断を聞いているのではない。判断は俺がする!」なんて言われて怒られたりします。

逆に、上司が部下の意見を聞きたがっているのに、部下が自分の考えを述べないこともあるでしょう。

このように、上司が望むような対応ができていない部下は結構います。
(かく言う私もそうでした。上司の皆様、申し訳ございません)


ではなぜ、部下がこうした上司の意向に添えないことをしてしまうのか。

それは、部下を持ったことがないので、上司の気持ちが分からないのが一つの原因です。

または、部下の側が、“我(が)が強く”て、自己主張が強いケースもあります。要するに「俺が、俺が」という性格ですね。

こうした性格の方は、優秀な人が多いです。三国志の馬謖(ばしょく)がこのタイプだったかもしれませんね。

しかしながら、三国志の馬謖が失敗したように、こうしたタイプの人は優秀なんですけど、サラリーマン社会では、あまり出世しないのではないでしょうか。転職を繰り返すか、閑職に追いやられてしまう場合が多いように思います。


ではどうすればよいのでしょうか?

それは、手柄を自分のものにしないことです。

成果があがったときに、自分の手柄とするのではなく、上司の手柄とすることですね。

だいぶ前の大河ドラマ『天地人』で、参考になるシーンがありました。

羽柴秀吉が備中高松城を水攻めしているときに、織田信長へ援軍を要請しているのですね。

秀吉が単独で攻めても落城はできるのでしょうけど、あえて主君の信長に援軍をお願いし、「信長の援軍が来ている」という事実によって、5カ国の割譲と城主の切腹を引き出しています。

これなどは、上手に上司に手柄を渡している例ですよね。

信長ほどおそろしい上司はそうそういないでしょうが、サラリーマン社会も同じようなことは求めれられると思います。

たとえ、上司から直接の応援がなかったとしても、すべて自分がやったと思わずに、仕事の成果は上司の協力があってのことと考えたらどうでしょうか。

上司が上のポジションにいてくれているだけでも、部下にとっては有り難いことかもしれませんよ。

私も経験がありますが、管理職者は会議参加が多いですし、上から怒られることも多いです。

そうした辛い役目を上司が担ってくれている面もあるのです。

そして経営トップである”社長”は会社代表として社員とその家族の生活を背負っているわけです。

日々の仕事の中で「他の人のお陰で成果があがっている面もあるのだ」という視点を持っていただくといいと思いますね。

成果があがったときに、決して自分だけの手柄にしないことです。


さあ、今度成果があがったときに、感謝の言葉を上司に言ってみましょう。

「うまくいったのは、○○さんのお陰です! ありがとうございます!」と。

そう部下に言ってもらって、嫌な気分をする上司はいません。きっと職場環境が明るく変わると思います。

そして、こうした日々の心がけが、将来の器作りにもなります。

がんばっていきましょうね!

 
    部下から上司への「思いやり」のすすめ

今回は、「部下から上司への思いやり」について考えてみたいと思います。部下から上司に対して思いやりが必要かという議論があると思います。

現代の経済状況では、部下が適切なサポートを上司にしてあげないと、困難な状況を乗り越えていくのが難しくなります。

上司も完璧ではないので、部下の側は上手に支えてあげることが大切です。


サポートのポイントは、他にも書きましたけど、上司が自分に何を求めているかを、しっかりと把握しておくことです。

自分の所属する部署は何をする部署で、その中で自分の役割は何かを正確に掴んでおいてください。これがずれていると上司のサポートがずれてしまいます。


では、部下が上司に対するサポートとして、具体的に何をすればいいか。

普通のビジネス書では書かれていないことだと思いますが、「上司の愚痴を聞いてあげる」ことです。プレッシャーのかかっている上司は、職場のさりげないところで、つい愚痴を言っているかもしれません。

そういう時に、ポロっと愚痴を言ったら聞いてあげてほしいのです。そうすると、上司の気持ちもだいぶ楽になります。

部下に愚痴を言うのはルール違反かもしれません。

しかし、やはり上司も人の子です。つらいときがあります。

そんなときに部下が共感してあげると、かなり救われます。同じ部署にいるから理解ができていると思っているので、聞いてもらえると嬉しいと思います。


また、上司が行っている仕事で面倒なことほど手伝ってあげましょう。

今の企業では、指示だけして作業をしない管理職者は少ないと思います。

そうなると上司も細かくて面倒な作業をしているケースがあります。それを手伝うのです。

そうした思いやりが上司を助け、信頼関係を深めることに繋がります。


また、仕事の指示を受けたときには、例え嫌な仕事が回ってきたときにでも、明るく仕事を受けるようにしましょう。

「はい、分かりました!」トーンを少し上げて、元気よく仕事を受けると、上司からすると有難いです。

それを嫌そうに、または元気なく受けられると、いい気がしません。

こう言っては何ですが、結局やることになる仕事なんですから、喜んで引き受けるほうが周りにもいい影響を与えますし、自分に対しても元気が入ります。

仕事の依頼がきたら、必ず明るく受けてください。


次に、日々の仕事の報告のポイントをお話しします。

報告については、他でも書いているので、ここでは、今まで言っていなかったことをお教えします。それは、報告は「事実」と「自分の考え」をきちんと分けて行うということです。

これがごっちゃになっている人が結構いますから、起きている事実と、自分が思うことは正確に分けて報告するのがコツです。


さて、部下が思いやりを見せるのに効果的な方法があります。それは上司が外出して帰社したときに「お帰りなさい!お疲れさまでした!」と明るく声をかけることです。

外出は研修のような場合以外だと、交渉事が多いはず。精神的にも体力的にも疲れているので、言葉をかけることはいいことだと思います。

もし間接部門などで上司に外出がない場合は、逆に自分が銀行などに外出した帰りに「おすそ分け」といって甘いものでも分けてあげると喜ばれると思います。


余談ですが、私が間接部門にいたときは外出がほとんどなかったのですが、たまに外出があったときには内勤の女性社員にお菓子をお土産に買っていました。外出する機会のない内勤の女性社員は留守中に会社を守ってくれているので、その感謝の気持ちを表していました。

ま、ちょっとした思いやりの気持ちも、形に表すとより相手に伝わりますので、皆さん工夫してみてください。