2018年の予測

 
平成30年、2018年になりましたので、恒例の「今年の予測」を書きたいと思います(笑)。
 
(ブログ 古賀光昭の経営相談に2018年1月4日から9日にかけて連載した記事です)

 予測の前に2002年に発刊されたP・F・ドラッカーの『ネクスト・ソサエティ』(ダイヤモンド社)に面白い記述がありますので、ご紹介します。


 
『ネクスト・ソサエティ』の中に1999年に発表された論文が入っています。その中で、25年前、つまり1974年に、あと20年か30年もすれば情報は家庭のディスプレイに電送されるようになると予測されていたそうです。

そして、ドラッカーは言うのです。「20年前(古賀注;1979年頃)に、やがてアマゾンのような企業が現れ、書籍の注文をインターネットで受け、重い印刷物のまま送り届けるようになると予測したならば、一笑に付されたに違いない」と。

1979年は、インベーダーゲームが大流行し、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』という本がベストセラーになった年です。

その1979年に、39年後の未来社会、つまり2018年に、インターネットを使って重い印刷物を注文する会社が大発展している予測をできた人なんて皆無でしょう(笑)。

だから人が想像する未来社会なんて、当てにならないんですよ(笑)。 当てにならないというより、予測できない方へ未来は動くんです。

スマートフォンだってそうですよね。

スマホを30年前に予測できたでしょうか?

ハードウェアとしてのスマホが登場することを予測できた人がいたとしても、今の人たちのようなスマホの”使い方”を予測できたかというと、できなかったでしょうね。

たった30年前の1990年頃に、そんなことを予測できた人はいないでしょう。

ただし、スマホを生み出した顧客の嗜好の変化は、1979年のウォークマンの発表時から始まっていたと言えます。

つまり、いつでも、どこでも音楽を楽しむというものです。

スマホも電話、LINE、SNSやメールで他の人と繋がっているとはいえ、基本は自分一人の世界を作っています。その自分の世界から情報を発信したり、情報を受けることもできますが、自分だけの世界を楽しむことができます。

自分の世界を持ち歩き、どこでも楽しむというのは、ウォークマンとの共通点です。

「自分の世界を持ち歩く」という意味では、ウォークマンの発展型がスマホなんですね。あるいは、どこでも時間を”楽しくつぶせる”という意味での発展型ですよね。

ハードウェアとしては、ノートパソコンの発展型がタブレットであり、スマホなのでしょう。

未来の予測は当てになりませんが、それでも未来を予測しなければならないときは、現在の中に未来の萌芽を見つけることです。

未来の種は現在にあります。

さて、2018年の日本を考える上で誰もが懸念することは、北朝鮮情勢でしょう。

どうやら朝鮮半島有事は延びた模様です。少なくとも平昌オリンピックまでには戦争はないような感じですね。

戦争が起きると難民が来たり、不測の事態が起きたりするかもしれないので、戦争は無い方がいいのでしょうけど、北朝鮮の体制が現状のままであることも日本にとっては大変なリスクではあります。

朝鮮半島有事があるのかないのか。 あるとしたらいつなのかは、誰も予測がつかない状況になってきました。

ただし、星を見るに、2018年は(正確には2月4日以降)、九紫火星(きゅうしかせい)の年なので、戦争や紛争や争いが起きやすい年です。朝鮮半島有事があると思っておいた方が良いでしょう。

そこで日本経済はどうなるのかということですが、仮に今年朝鮮半島有事が起きるとして、その影響は最初はマイナスに働くと思います。

しかし、一旦朝鮮半島が収まりましたら、その後は日本経済のリスクが大幅に後退したとして、日本経済は良くなる方向へ行くでしょうね。

日経平均株価は朝鮮半島有事の”におい”がするまでは上がっていくと思うので、3月には25,000円から26,000円を目指すと思います。

ただし、朝鮮半島有事が起きたら株価は下がり、円は売られるでしょうね。


また、中国の負債のリスクや中国経済の減速が更にはっきりしてくると思うので、株価や為替は大きく乱高下すると思います。

されど、日本経済は大崩れする要素が少ないので、年内中に回復することになると見ています。日経平均株価は27,000円を超えるのではないでしょうか。

まぁ、日本企業の課題は人手不足ですよね。

三大メガバンクが大規模なリストラをする反面、業績が良くても人が辞めていったり、募集しても人が来なかったりする企業がたくさんあります。 


日本企業にとって当面の大きな課題は外においては北朝鮮問題でしょうし、トランプ大統領の政策でしょう。

 そして、内においては人手不足が最大の課題ではないでしょうか。

最近の企業様は、業績が良いにも関わらず社員のモチベーションが上がらないという悩みがあります。そして、給料を上げても、辞めていく社員が多いということも起きています。

かたや、業績が良いので不足人員を補充するために人を採用しようとしても、適切な人材が入社してくれないという問題もあるでしょう。


2018年は、より”人事に”ついて各企業が取り組まなければならない年になります。
ここでいう”人事”の意味は大きく3つあります。

1. 新卒、中途の採用

2. 社員研修

3. 社員が辞めない会社にすること


これらに的確な答えを出せない企業は衰退していくことになりますよね。


ここで全部の内容を説明することはしませんが、少しだけ書いてみたいと思います。

まず、報酬だけでは、上記の1と3は解決しません。

誰だってお金は大切です。報酬が不満だったら、それだけで意欲をそぎます。

かといって、業界の平均給与よりも高いから社員が辞めないというわけではありません。モチベーションが高くなるわけでもありません。

意欲の源泉は、お金以外のところにあります。

社員の意欲の源泉が何かを考え抜き、それに気づいたら、会社の体質を変え、マネジャーの意識を変えなければなりません。

詳細はまた別の機会に書きますが、2018年は人事について”とことん”取り組んでください。的確な答えを出し、実行した会社が発展していきます。

ここで為替について触れてみたいと思います。

ミスター円の榊原英資さんは2017年に円高を予想し、1ドル100円を突破すると予測していました。私はアメリカの景気回復を予測していたため「円安」を予測していたのですが、榊原さんの予測は完全に外れました。

為替の予測は大変難しいですよね。

今日現在で1ドル113円です。私の予測ではこの113円のプラスマイナス10円の中での動きかなと見ています。

つまり、1ドル103円~123円かなと思っています。1ドル100円を突破するような円高は考えにくいですね。

かといって、円安も大きくは行かないかなと思っています。


次に、今やバブルのような勢いのビットコインですが、私はそう遠くない時点で暴落すると見ています。政府や企業の担保のないものが10倍、20倍と上がったとしても、それは虚構のようなもので、オランダで起きたチューリップバブルのように暴落するときがくるでしょう。

それが今年起きるかどうかは分かりません。ただし、2018年は九紫火星(きゅうしかせい)の年なので、波乱含みです。ビットコインの暴落や詐欺などが起きても不思議はありません。手を出さないのが吉だと見ています。


次にアメリカ経済ですが、更に好景気になると思います。

トランプ大統領は、2018年11月6日に大統領中間選挙を控えているので、経済政策はできるだけのことをしようとするでしょう(戦争を含めて)。

トランプ大統領は中間選挙で勝利して、安定した政権になっていくと思われます。そうして、アメリカの景気が更に良くなることによって、日本経済にもその恩恵があるはずです。

ただし、九紫火星の年は、日照りや火災や戦争が起きることが多いので、アメリカにとって平穏な1年ではないでしょう。テロがあるかもしれません。それでも最終的にはアメリカ経済は力強く伸びていくでしょう。


また、世界が驚くような新技術をアメリカの企業が出してくることもあるかもしれませんね。

それから、中国は先に述べた日照りや火災や紛争によって、国が疲弊することが考えられます。中国の不況感がはっきりとしてきて、暴動も増えると思われます。

日照りなどの異常気象や、中国やその他の国の魚の乱獲などで、魚、野菜や水不足が深刻な問題となるでしょうね。
 
 
私は、あまりネガティブなことを書きたくはありません。ただ正月に気になることがありました。1月1日に千葉県東方沖で地震があったのですね。2回ありました。

1月1日以降も何度か地震があり、その内の1回は結構揺れました。

もしかしたら、今年は関東地方で大きな地震があるかもしれません。関東に限らず、ないことを祈っています。

それから、食料品の価格が上がっていくように思いますので、家計はますます節約志向を強くするでしょう。

そして、飲食店は仕入れに苦労しそうです。特に葉物や魚は価格が上がり、原価率が厳しくなるように思います。


また、不動産ですが、2019年の前半くらいまではいいかもしれませんが、人口も減っていきますし、空き家も増えていますので、不動産価格はいつ下がってもおかしくないと思っていた方が良いですね。

私は思うのですが、家の寿命より、人間の寿命の方が延びたのではないでしょうか。

いや、家の寿命が縮んでいるのかもしれません。最近の家を見ていると、すぐ古くなって、いろいろなものが痛んでくるような気がしています。気のせいかもしれませんが、25年もしたら全面リフォームしないと住めないような感じがしますね。

だから30代で家を買っても、定年になるまでにバスやキッチンを取り換えて、内装をリフォームしないといけないとなると結構な出費です。

不労所得として、アパート経営をしているサラリーマンの人も多いでしょう。しかし、不動産価格が下がり、空き室が増えていき、内装がすぐに古くなるようなら、アパート経営は難しくなります。そう遠くないときに、サラリーマン大家の破産が社会問題になるでしょう。



少しネガティブなことを書いてしまいましたが、短期の予測を立てるだけではなく、10年、20年、30年先を見据えて、今年に何をするかが経営者にとって大切です。

今起きていることは、未来の原因です。未来は、既に今起きています。

短期の目と長期の目の両方を持って、今何が起きているかを見るようにしてください。


<了> 
    
      
  
           古賀光昭です
 
千葉県柏市在住、経営思想家であり、社長のビジョン実現化の支援をする社外No.2型の経営コンサルタント。経営計画書の策定や夫婦経営のアドバイスも得意としている。
 
「仏教思想」とドラッカー経営理論を融合させて体系化した「仏教的トップマネジメント」を編み出した。また、経営成功法としての体系化した「仏教的経営成功法」を考案している。

仏教的シリーズを作成しているが、本人は僧侶ではなく、特定の宗派を代表しているのでもなく、ごく普通の民間人(笑)。
 
昭和37年福岡県大牟田市生まれの55歳、妻と1男1女で千葉県柏市に住む。でも兵庫県明石市や大阪府豊中市で育ったので、熱くてオモロイ阪神タイガースファンの関西人(笑)。
 
上智大学 大学院 博士前期課程 英米文学専攻修了  文学修士(Master of Letters   専門は英語学。指導教授は、渡部昇一先生)

大手航空写真測量会社、上場硝子メーカー、上場IT企業等の総務人事・経営企画等のマネジメント職を経て、2009年6月に独立。
 
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