市場戦略とは?

 

1.市場で勝つために

 
 
貴社が市場で勝つための「市場戦略」として基本的な考え方は、市場占有率をできるだけ大きくすることです。

占有率とは、ある特定の市場の中で、企業の商品やサービスが占めているの割合のことです。

カタカナで書くと、「シェア」ですね。自動車業界における「トヨタ自動車のシェア」という、あのシェアのことです。

市場競争では、強いものが勝ち、弱いものが負けるという当たり前のことが起きます。

この場合の強いもの(強者)とは、「市場占有率が大きい企業」と置き換えていいでしょう。


現在のような景気があまり芳しくない状況でも、すべての企業が潰れるわけではありません。

例え世界大恐慌になって業界全体の売上が2割、3割下がることはあっても、ゼロになることはないのです。

その時にどういった会社の商品やサービスが売れなくなるかというと、占有率の低いところから売れなくなるのです。

市場占有率の確保、シェアの確保が、企業が生き残っていく最大のポイントです。


2.中小企業は、勝てるところまで市場を細分化する!

 
では、中小企業がどのように市場占有率を上げていけばよいかについて述べてたいと思います。

第一は、「占有率は業界第一位でなくても良い」ということです。

業界でなく「特定の地域、商品、顧客に細分化して、そこで占有率を上げれば良い」ということです。

私が働いていたガラスメーカーを例にして説明しますね。

そこは液晶プロじゃクターのランプを覆っている「反射鏡硝子(ガラス)」という特殊なガラス製品を造っていました。

たぶん普通の方ならランプ周りの反射鏡のガラスといってもイメージが湧きませんよね。それほどニッチな市場だということですね。

プロジェクターのランプは光が強い半面、熱を帯びます。それゆえ、普通のガラスだと割れてしまうのですね。そこで私がいた会社は割れないガラスを開発して、世界トップシェアを持っていたのです。
 
たぶん、ガラスメーカーとしては小さな会社だったと思うんですが、ジャスダックに上場しました。上手に市場を細分化して成功した例だと思います。

この会社のように大手がやっている板ガラスではなく、工業用の特殊なガラスに特化することによって世界シェア70%以上を抑えるという方法があります。
 

”細分化は無限にある”
んですね。


また、地域を細分化
するのは良くある方法です。

例えば、千葉県というくくりも地域細分化になります。


更に、柏市など市単位まで細分化したり、◯◯駅周辺南側の半径500mとする方法もあります。そうしますと、更に市場が小さくなり競争相手が減ってきます。

自社が勝てる大きさまで、地域を細分化するのです。
 
ただし、地域の細分化については行政の区切りにとらわれないことです。駅周辺でも線路を挟むと商圏が違います。
 
例えば駅の北側と南側では人の賑わいが違うケースが多いです。人は線路をまたいで、その先に行かないことも往々にしてあるので、商圏がどうなっているかを見極めてください。

また、川や大きな道路が商圏の区切りになることもあります。地域を細分化するときには市町村の区切りではなく、川、線路、道路を見て、商圏の区切りを間違わないようにしてください。


あるいは商品別細分化もあります。
 
商品の格によって「高級」を狙うのか、「中級」を狙うのか、商品も様々に細分化できます。

その他、顧客も同じです。

男性、女性という「くくり」もあるでしょうし、年齢層という細分化もあるでしょう。民需か官公需という細分化にありますでしょうし、法人なら企業規模の細分化もあります。


大事なことは自社が勝てる市場(占有率を伸ばせることができる市場)まで、市場を細分化すること」です。

そして細分化した市場占有率を確保したら、次の市場に移っていく。これを繰り返すのです。


これらが市場戦略の基本になります。


3.市場戦略の実践は、お客様への定期訪問である!

 
 
次に細分化した市場に対し、どういった行動を取れば良いかをお話ししましょう。

それはお客様(得意先)への定期訪問です。これが市場戦略を実践に落とし込んだときの具体的な行動になります。
 

定期訪問は、“売り込み”ではありません。お客様の確保です。

これを営業の売り込みのように話を持って行くと、売った後に訪問しなくなったり、営業マンの都合で顧客を回ったりするようになります。

そうなるとお客様からそっぽを向かれてしまいます。

 

「訪問しなければお客様を他社に取られるのだ」と認識して、「お客様の確保」を目的として定期訪問をおこなってください。

ここで大切なことは、得意先別売上年計表や売上高ABC分析表を元に営業担当の意見も聞いた上で「得意先の格付」を行うのです。

 

最重要得意先をS、重要得意先をA、安定得意先をB、その他Cといったように、分類をします。

そして、Sランクの得意先へ社長は月に1回訪問、部長は月2回訪問、担当は週に2回のように「得意先訪問基準表」を策定します。

これが定期訪問の基準になります。

次に基準表に基づいて、各人一人ずつ月のカレンダーを用意します。それに訪問計画を具体的に書き込みます。

例えば、社長を含め8人が訪問するとしますと、8名分のカレンダーを用意し、計画と実績を人目で分かるようにするのです。



2月度 訪問計画表                               氏名 ◯◯

得意先

ランク

訪問回数

 

1(月)

2(火)

3(水)

4(木)

5(金)

◯社

S

8 

計画

    

実績 


    

△社

A

4 

計画

 

   

実績

 

  

 

❑社

B

計画

    

実績

    出張


この図では書いていませんが、計画の◯と実績の◯を→で結びますと、計画と実績がどうなっているのかが、一目で分かるようになります。

ただ、この計画を何がなんでも厳格に守らせようとしてもいけません。クレーム処理が発生したり、急な出張が入ることもあるからです。

1か月の範囲では、どうしても回れないときがあれば、無理やり訪問を入れるところまではしなくて、次月に回れば良いと思います。

要は1か月の未達は理由があればOkとして、2か月の中で定期訪問を確実にやれば良いというルールにすればいいでしょう。

 

4.営業マンの定期訪問のポイントとは?

訪問計画もでき、実際に営業マンが定期訪問することになったとしましょう。


先程から定期訪問は「売り込みではなく、お客様確保である」と言って来ました。

では、どのような訪問をすれば良いかが次のポイントになります。

訪問時間はアポなしで、10分くらいが良いでしょう。格付の高い得意先へは曜日を決めて訪問してもいいと思います。

もしご担当者が不在の場合、出てくれない場合は、置き名刺にメッセージを残しておきます。

担当者とお会いできた場合は長居をすることなく、日頃のお礼を述べて「何か弊社の商品(サービス)でご迷惑をおかけしておりませんか?」とお聞きするくらいで良いでしょう。

もしサービスを提供している期間が過ぎていたら、先方が興味を持つような面白い情報をコピーして持っていくのも手だと思います(新聞、雑誌、ブログなど)。

 

私が管理部長をしていたときに、売り込みに来る営業マンはたくさんいました。

嫌だったパターン

1.売る前は何度も来ていたのに、売れた途端、全く来なくなって、ほったらかしにした人

2.派遣会社にあったケースですが、変な芝居をする人(「一所懸命やってます!」、を口先だけで演技としてやっている人)

この2つです。

 

物を売る前も、売った後も、きちんと顔を出して状況を確認する人には好感を持てましたし、誠意がある人かどうかは分かるものです。

単に性能・価格だけではなく、「この人(営業)が薦めてくれる製品なら」という観点で製品を決めることが多かったです。

 

仮に今回はその人(営業)の製品を購入できなくても、「いつかは発注してあげたい」という気持ちは残るものなんですね。

そして、そうした機会がやってきたら、「今度は◯◯さんから、買いますよ」って、なるんです。真面目に定期訪問を続けていたら、きっとチャンスは与えられるんですね。

それを一度の商談結果で諦めてしまうから、仕事がもらえなくなるのです。

だから私は営業マンは「口八丁手八丁」の人ではなく、朴訥でいいから真面目な人、とくに女性がいいと思っています。

 

話すのが上手ではなくてもいいんです。定期訪問をきちんと守れる女性なり、男性を営業に雇うことがベストです。

 

それから営業マンには、次の2つを報告するように指導してください。

 お客様に言われたこと

 競合会社について見たり、聞いたりしたこと


この2つは、社長が知るべき優先的な情報になります。

何時から何時にどこの会社に行きました、のような日報がありますが、そうした内容に意味はありません。

上記の2つだけを報告するように義務付ければ良いと思います。ここに大きなヒントが隠されています。

受注等はまた別の形式で報告するようにすればいいのです。

 

5.ノンカスタマーに注目せよ!

 さて、事業戦略において、社長や営業マンのお客様の定期訪問を書きました。

もう一つ重要なことは、市場の変化の最初の兆候は、非顧客(ノンカスタマー)に現れることです。

ノンカスタマーの関心が今どこにあるのかを研究するようにしてください。

ノンカスタマーとは、本来わが社の顧客なってもおかしくないのに、顧客になっていない人のことです。

ノンカスタマーに、市場の変化の兆候が現れます。

 

以上、市場戦略の核の部分をお話ししました。貴社発展の参考になれば幸いです。

 

    
      
  
           古賀光昭です
 
千葉県柏市在住、経営思想家であり、社長のビジョン実現化の支援をする社外No.2型の経営コンサルタント。経営計画書の策定や夫婦経営のアドバイスも得意としている。
 
「仏教思想」とドラッカー経営理論を融合させて体系化した「仏教的トップマネジメント」を編み出した。また、経営成功法としての体系化した「仏教的経営成功法」を考案している。

仏教的シリーズを作成しているが、本人は僧侶ではなく、特定の宗派を代表しているのでもなく、ごく普通の民間人(笑)。
 
昭和37年福岡県大牟田市生まれの55歳、妻と1男1女で千葉県柏市に住む。でも兵庫県明石市や大阪府豊中市で育ったので、熱くてオモロイ阪神タイガースファンの関西人(笑)。
 
上智大学 大学院 博士前期課程 英米文学専攻修了  文学修士(Master of Letters   専門は英語学。指導教授は、渡部昇一先生)

大手航空写真測量会社、上場硝子メーカー、上場IT企業等の総務人事・経営企画等のマネジメント職を経て、2009年6月に独立。
 
  会社情報
 
【経営コンサルタント古賀光昭】
 
℡ 090-6110-7779
〒277-0827
 千葉県柏市松葉町4-1-5-406
営業時間 10:00~17:00
  土曜・日曜・祝日休
 
  お問い合わせ
 
コンサルティングについてのご質問やご依頼を受け付けております。

以下よりお気軽にお問い合わせください。
 
お問い合わせ 

追ってこちらからメールにてご連絡差し上げます。

 
あるいは、電話でのご連絡もお受けしております。
 
携帯電話090-6110-7779(au 留守電機能なし)までお電話ください。
受付時間 平日11:00~16:00
 
あまり考えこまず、お気軽にお電話ください!(^^) 
 
  ブ ロ グ

ヤフー・トピックスに半年間で4回もリンクされた実績を持つ驚きのブログは下記をクリック!

古賀光昭のビジネス教室

            by  FC2 

※ 現在も更新中!
過去の記事で1,850回分があります。読みごたえは十分です(笑)
 
経営の問題解決や、夫婦経営のコツ、そして阪神タイガースのおもろい話題(笑)まで、幅広いテーマで書き続けております。
(こちらのブログは以前はペンネーム、古賀光明や孔明を使用していました)