新卒新入社員研修の実施方法とは
 
新卒新入社員の受け入れについて書いていきたいと思います。

対象となるのは新入社員研修を”社内で”実施していない中小企業になります。

中小企業では学卒者の新入社員研修を実施していない会社が多いでしょう。あるいは、実施しているとしても、外部のマナー研修に新卒者を行かせているくらいの会社が多いかと思います。

これから入社してくる学生については、会社側が「教育して育てていく」意識を持っている必要があります。

すなわち入社時だけではなく、継続して教えていく意識が必要なのです。お金も根気もいりますが、わが子を育てるように「こうしたことは知っておいてほしい」と思うことは教えていただきたいのです。


さて、まずは入社時に話を絞りましょう。

新入社員研修は1週間(週休二日だと5日間)おこなってください。
本当は1週間でも足りないですが、座学(ざがく。座った形での勉強)で全員共通の研修(配属前)としては1週間が最低ラインだと思われます。

そして研修担当者、中小企業でしたら総務部長や総務課長かと思いますが、研修を担当する人は1週間のプログラムを作ります。
大まかに言うと1日を午前と午後に分けて、5日間で10個の枠をもうけます。その枠に研修企画を組んでいくのです。

具体的に例をあげてみます。


【1日目】
午前  入社オリエンテーション      入社式
午後  就業規則等の説明      社内案内

<解説>
入社オリエンテーションは、採用人事担当と新卒者の打ち合わせになります。私の場合は入社式に備えて「入社式のリハーサル」をやっていました。
中小企業の社長は「えっ!うちで入社式をするの?!」と驚かれる方ばかりです。”照れ”もある
のだと思いますが、「うちみたいな小さな会社でそんなことをしても。。。」と思われるようです。


でも私がいつも申し上げていたのは「新卒者にとっては一生に一度のことですから、心を込めて受け入れてあげたいのです」ということでした。

もしかしたら、いつか会社を辞めてしまうかもしれません。入社式をやっても感激もしないかもしれません。


しかし、学生から社会人になる瞬間というのは、入社式で辞令をもらったときだと私は考えます。

会社に最後までいてくれたらベストですが、たとえ会社を辞めても、この時の気持ちを忘れないで人生も頑張ってほしいという思いです。

それと新卒者を受け入れる会社側の誠意を形であらわす意味もあります。

大げさなほどの入社式をしてあげると良いと思います。
 


次に入社式のプログラムを説明します。開式の後は「社長の訓示」を入れてください。

新入社員も緊張しているので、5分以内に話をまとめてもらうといいでしょう。
 
研修担当者は社長に話してもらうテーマを三つに絞って事前に伝えておくといいですね。例えば、「創業時の思い」や「新入社員に期待するもの」等です。そのほうが社長も話しやすいと思います。

研修担当者は新卒者と何度も会っているのでスピーチ内容のイメージがしやすいと思います。
ところが社長は面接の時に一度会ったくらいでしょうし、年齢も離れているのが普通でしょう。それゆえ、研修担当者が社長をフォローするのが大事なのです。

社長の訓示の後は役員や参列している人を司会が紹介します。小規模の会社でしたら、式に参列した方全員に「一言づつ」歓迎の言葉を述べてもらうとより良いと思います。


次は辞令交付になります。辞令は全員一人ずつ名前を読んで手渡ししてください。辞令交付は
新入社員とリハーサルをやっておくとよいでしょう。


最後に新入社員代表に答辞を詠んでもらいます。事前に原稿を用意させて(本人に)、それを読んで社長に渡すようにしてください。原稿は研修担当者が事前に内容をチェックしておきます。


さて、私が入社式を計画していたときには、入社式終了後に参加者全員で昼食に出かけました。食事を取りながら親睦を兼ねていたわけです。

慣れない会社で、お昼をどこで取ろうかと迷うこともありますでしょうし、会社側の出席者も結構緊張していますので、その慰労も兼ねていました(昼間でしたが、ビールをコップ一杯飲んだこともあります(笑))

食事場所は個室のある場所を事前に予約しておきます。

細かいことですが、経験上、4月の最初の出勤日の昼はどこも混んでいます。近所に適当な食べる場所がないということでしたら、少し豪華な弁当を注文して社内で一緒に食べるといいでしょう。

お昼を12時から取るとしたら、入社式の所要時間を計算し、もし入社式に1時間かかるようなら11時に入社式をスタートします。

これは会社側の参列者への配慮です。

先にも述べましたが、入社式に出るのは結構緊張します。お昼までの間に時間が空いて、その間通常の仕事に戻るよりは、そのままの状態でお昼を食べるのが経験上うまくいきました。みな正装しているでしょうし、現場に戻るときに作業着に着替える人もいます。

だからそのまま皆と食事をして打ち解け、その後仕事に戻ってもらうのが効率が良いのです。 


入社式を終え、昼食を取った後は社内で座学になります。

お薦めは会社の歴史と組織の説明や人事制度、就業規則について説明します。

ただし極度の緊張が解け、お昼を食べた後なので眠くなる新入社員も出てきます。そういう時には、工場見学を入れたり、電話の取り方の練習を入れたりするといいでしょう。

黙って座っていると新入社員も退屈するでしょうし、集中力も落ちてきますから、身体を動かす研
修を混ぜるといい
ですよね。

それから、セクハラやコンプライアンスについても説明しましょう。
これらで一日目のカリキュラムは終わりです。
 
私は帰る前に必ず感想文を書かせていました。今日の学びを振り返り、自分なりの言葉でどう生かしていきたいかを書かせていました。

感想文は全員の文をまとめてコピーをし、翌日の朝に配っていました。
研修中にはファイルを一人ずつ配っているので、それに綴じるように指示していました。自分以外の人がどのようなことを感じているかを客観的に学んでもらうためです。


またその日のカリキュラムを担当してくれた社内の人にも、その感想文は見せていました。自分が説明していた内容を新卒者がどのように捉えているかを知ってもらうためです。 

次に、研修の二日目は、ポイントとなる日になります。


【2日目】
午前  マナー研修
午後  仕事の基本


午前中はマナー研修を行います。服装のマナー、席次のマナー、名刺の受け取り方、挨拶の仕方等、一般的なマナーを座学と実習で学びます。

他の人はどうか分かりませんが、私は「上司から声を掛けられたときに立ち上がること」を指導していました。
 
仮に新入社員が席に座っているとします。そこに先輩や上司が近づいてきて、話をするなり、指示をするなりのことが起きるとします。その時に座ったままで「はい、分かりました」と言うのではなく、必ず立ち上がるように教育しました。

これは習慣にしないと、なかなかできません。座ったままで聞いてしまうのですね。

ま、上司が「座っていいよ」と言えば、座ってメモを取っていいかもしれませんが、そう言わない限り立ってメモを手にして相手の言うことをメモするように指導していました。

少し硬い話を書いてしまいましたが、マナー研修は楽しく学ぶことがいいと思います。ロールプレイングをして、みんなで笑いながら楽しくマナーを知っていくといいでしょう。


次に午後ですが、仕事の基本について教えます。仕事の心構えと方法を教える感じです。
午後はとても大事なプログラムですが座学が多くなるので、間に「電話の取り方」や「メールのマナー」などを入れて、変化を付けてあげるといいでしょう。

私はこの二日目の午後の時間をとても大切なときと考え、「仕事とはどういったものか」や、「会社での人間関係」等、自分が体験した生の声を伝えるようにしていました。

また、「ホウレンソウ」についても方法だけではなく、上司はどういうときに報告してほしいのか、どういうときに連絡してほしいのかを体験を踏まえて話すようにしていました。

それから仕事にはコツがあるので、それについてもできるだけ教えるようにしていました。

ただ、方法論や手法もありますけれども、私は「仕事を通じての人生論」だけは一部話していました。

しかし、この辺りの話は、話すことがないと思う人は無理に話さないほうがいいでしょう。裏目に出ると怖いですから。


さて、研修の三日目以降は、会社の各部門の仕事概要の説明を、各部門によって実施してもらいます。

社長が経営理念等を話したたいということであれば、三日目の午前中にプログラムとして入れておいたほうがいいです。

そして午後からは各部門に研修をお願いします。

実際に部署に移動して、職場体験をするのもいいでしょう。

水曜日と木曜日の二日間で4つのプログラム枠があります。社長のプログラムと管理部門を水曜日の午前中におこなうと、あと3部門は研修ができる計算です。

もし部門が他にもあれば、午後に2部門を行うか、最終日の午前中を使っても構いません。

ただ、最終日は私の場合、新入社員にプレゼン発表をさせていました。
研修での学びと今後の抱負を一人ずつ発表するのです。その発表の準備を金曜日の午前中にさせていました。


発表を聴くのは、入社式や研修に参加した社長、役員、社員になります。全員が参加するのは難しいでしょうが、全員の発表を1時間以内に終わるようにプログラムを組んで、参加しやすい工夫をするといいと思います。
 
 
研修の最終日に「研修の学びと、これからの抱負」を発表してもらい、1週間の研修は終了です。

よろしければ、終わった後に食事会とカラオケに行ってはいかがでしょうか。慰労と親睦を兼ねた楽しい集まりになるといいと思いますね。

それから、毎日感想文を書かせると前に説明しましたが、研修の写真と社長のメッセージと最終日の感想文で簡単な冊子を作り、翌週にでも渡してあげるといいですよね。

初心を忘れないことと、1週間学んだこと、頑張ったことなどを残しておくため
です。

入社時の研修は一旦終わりますが、1か月後にできれば1日研修をもう一度するといいですね。


配属先で仕事をしていると現場は研修に出すのを嫌がりますが、入社して1か月が経ちフォローも必要です。

入社時に頑張ろうと決意していたことが現場に入って崩れ、悩んでいるかもしれません。

あるいは、気持ちが緩んでしまって、やる気が無くなっている社員もいるかもしれません。

もう一度、同期で集まり、励まし合うことも大切ですし、人事研修担当からアドバイスしてあげることも必要でしょう。


ゆとり世代の新入社員は、上手に褒めて伸ばしてあげてください。


いつも成長を願って接してあげるといいと思います。

<終了> 
 
    
      
  
           古賀光昭です
 
千葉県柏市在住の経営コンサルタント。コンサルティングは、人事、財務、経営計画書策定を得意とし、社外No.2の総務部長として社長へのアドバイスを行っている。また、夫婦経営に関する相談も多い。
 
仏教とドラッカー経営理論を融合させて体系化した「仏教的トップマネジメント」を編み出した。また、経営成功法を体系化した「仏教的経営成功法」も創案した。

仏教的シリーズを作成しているが、本人は僧侶ではなく、特定の宗派を代表しているのでもなく、ごく普通の民間人(笑)。
 
昭和37年福岡県大牟田市生まれの56歳、妻と1男1女で千葉県柏市に住む。でも兵庫県明石市や大阪府豊中市で育ったので、熱くてオモロイ阪神タイガースファンの関西人(笑)。
 
上智大学 大学院 博士前期課程 英米文学専攻修了  文学修士(Master of Letters   専門は英語学。指導教授は、渡部昇一先生)

大手航空写真測量会社、上場硝子メーカー、上場IT企業等の総務人事・経営企画等のマネジメント職を経て、2009年6月に独立し現在に至る。独立して9年半です。
 
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(こちらのブログは以前はペンネーム、古賀光明や孔明を使用していました)