千葉県柏市の経営コンサルタント
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中国経済大減速に備える経営とは |
会社の現金・預金の額を確認すること |
では、どのような備えが求められるのでしょうか。
まず、中国に工場なり支店なりを進出している企業は、一日も早く撤退したほうがよいでしょう。
また、中国に自社の製品、あるいは仕入れた商品を販売している企業は、中国での売上がゼロになった場合に、資金繰りがどうなるかをシミュレーションしてください。
要するに、中国向けの売上がゼロになるので、その分の入金が全くなくなったとき、会社の資金繰りがどこまで悪くなるのかを数字で把握してください。
最初のステップは会社の現金・預金の額を確認することです。
そして次のステップは、「資金の出と入り」を確認することになります。
現金、預金は月商(一ヶ月の売上)分、ありますか?
最低でも現金、預金が月商1ヶ月分、できれば2ヶ月分の現金・預金があるように資金を準備するようにしてください。
もし、現金・預金が月商分ないようでしたら、銀行から長期借入金を借りるようにしてください。
できれば、社長様の連帯保証のない形で、長期借入金を銀行に交渉してください。「 3年間の経営計画書と資金計画」と「一年分の資金繰り表」を策定して銀行に交渉してみましょう。
もし銀行が貴社に「借りて下さい」と営業に来ているのなら、チャンスだと思って、うまく利用して有利に借りてください。
銀行は黙っていると短期借入金を進めてきます。必ず長期で借りるようにして下さい。
長期の方が、財務は安定します。
少しでも多くのキャッシュ(現金)を持っておいて下さい。
この「実質無借金経営」ですと、返せるお金がありながら、それと同額のお金を借りるので一見むだなように見えます。
また、利益を出して内部留保する方法と借入では時間に大きな差があります。
600万円のお金を毎年貯めていくのが内部留保による無借金経営になりますけど、銀行から借り入れれば600万円の約8倍の5000万円の資金を手に入れることができるのです。
8倍のスピードで時間を買えるのなら、大きいと思います。
世界情勢が「危なくなる」と銀行も貸し渋りだすと思います。
最優先事項として資金の手を打ってください。
資金の出と入りに注意してください |
現状の現預金の額をチェックされましたら、次に日々の経営の中で「資金の出と入り」をチェックします。
具体的には、資金が何に使われているかに注意してください。
よくコストというと人件費などの固定費がターゲットになりますけれども、最初に見るべきは不採算部門です。会社の中で不採算部門がないでしょうか。
色々なしがらみがあったり、意地になって撤退できない商売などがありませんか?
赤字だけれども辞められないビジネスはないでしょうか?
もし、そういうビジネスがあり、かつ将来性がないならば、一日も早く撤退してください。
この決断が出来るかどうかが勝負です。
将来性があるかどうかの判断ができるのは社長しかいません。
詳細はここでは述べませんが、増分(ましぶん)計算をして、本当に赤字なのかどうかを見なければいけません。現状で粗利がある商品なら、それを削った段階で粗利分がマイナスして、余計に採算が悪くなります。
その他には使っていない建物や土地がありませんか?
今の日本で不動産が上昇する局面はあまり考えられません。多少上がったとしても、バブル期の金額をうわまることは考えにくいです。
不動産を売却して損失が出ましたら特別損失に計上できます。節税効果があり、経常利益がそれによってマイナスになることはありません(特別損失は、損益計算書の経常利益の額からマイナスします。経常利益は特別損失の影響を受けません。そして、銀行は営業利益と経常利益を見ます)。
売れるときに売却した方が良いです。
不動産は節税効果の面から見ると社内埋蔵金のようなところがあります。
逆に、気をつけていただきたいのは、お客様につながるところのコストは削らないことです。
材料をケチって質を落とすようなことをすると、お客様は逃げていきます。
販売費用を削ると最も大切な販売活動が停滞します。
お客様サービスに直結しているところの費用や販売に関係する費用はむやみに削らないでください。
お客様に喜ばれないコストダウンだけは避けることです。
お金の入りについて |
前項では、お金の出について述べました。最後はお金の入りについて述べたいと思います。
入りについては売上債権(売掛金、受取手形)の管理を確実に行なってください。
当たり前のことを書いていますが、担当者レベル、特に営業担当者に任せっきりになっている会社では、ずさんな管理になって、支払ってもらうものが支払われずになっていることが、ままあります。
へたをすれば請求書を出し忘れていることもあるでしょう。
社長自らが目を光らせてください。
得意先の経営情報を常時チェックし、与信枠の設定を臨機応変に変更するくらいの注意が必要です。こういうのを面倒臭がると後で後悔します。
ただし、万が一、得意先の倒産があったときのために、中小企業倒産防止共済(経営セーフティー共済)に加入しておくと良いです。
これは掛金が全額損金に参入できるスグレモノです。
12ヶ月掛金を掛ければ掛金総額の80%が解約しても返してくれます。また、取引先が倒産した場合には貸付をしてくれますし、得意先が倒産しなくても解約返戻金の範囲で貸付もしてくれます。
無担保、無保証人の制度ですし、40ヶ月以上掛金を支払うと解約時には全額を返金してくれますから、かなりの節税効果とリスク管理が期待できるでしょう。
売上と入金があることは、全く別のことであることを、社長と社員がしっかりと認識しなければなりません。
最後に強いもの |
常にお客様と資金から目を離さないことです。これが経営の原則です。
そして大切はことは、社長がブレないことです。
不可抗力の事態が次々に起きたら慌てるとは思います。プレッシャーもかかるでしょう。
しかし、意識してブレずに泰然自若としてください。
乗り越えられない壁はないと信じてください。命までは取られることはありません。
最後は度胸がものをいいます。
古賀光昭です 神奈川県横浜市西区の経営コンサルタントでありセミナー講師。経営者にマネジメント・ソーシャルスキルの向上を指導している。夫婦経営の相談に乗ることも多数(笑) セミナー講師としては、ポリテクセンター千葉&柏商工会議所主催 ドラッカー・マネジメントセミナー講師の実績がある(2020年度、2021年度、2022年度及び2023年度)セミナーは連続10回以上開催の長期セミナー。 1962年、福岡県大牟田市生まれ。しかしながら、兵庫県明石市や大阪府豊中市で育ったので、阪神タイガースファンの関西人(笑) 上智大学 大学院 博士前期課程 英米文学専攻修了 文学修士(Master of Letters 専門は英語学) 大手航空写真測量会社、上場硝子メーカー、上場IT企業等の人事・経営企画等のマネジメント職を経て、2009年7月に法人を設立し現在に至る
【 株式会社ビクトリー マネジメント・ソーシャルスキル・コンサルタント 古賀光昭 】 〒220-0011 神奈川県横浜市西区高島二丁目11番2号 スカイメナー横浜519 営業時間 10:00~16:00 土日、祝日休日 (ご要望により、休日のコンサルティング可。要相談)
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